伊語とイタリアふつう生活 
by zefiro04
悠久の流れに架けられた橋
数年前、友人に誘われ車で北イタリアを2~3日まわったことがある。
その途中で、「紀元前に造られた橋があるので、見に行こう」と誘われ予定になかった場所を訪れることになった。

彼女は知り合いの建築家に一度連れて来てもらったことがあるそうだが、私と二人で行った時には場所の記憶はおぼろげで、道すがら人に聞くも地元の人でも知らない人がいたりと目的地に辿り着くまでには少々難儀した。

彼女は「知らない」と答えた地元の人に小さく「恥ずかしい。。」とつぶやいた。

橋はさほど高くない山の中腹あたりにある。橋のすぐ近くには2、3軒の民家があるが、周囲は山、山、山に囲まれていて、視界に入る色は木々の緑一色といったところ。

民家から数十歩あるくと、橋がある。

橋だ。。。

茶色く頑丈そうな橋は隣の山とに架けられている。
見た瞬間は心動かされるものは何もなかったが、紀元前に架けられた橋の歴史に想いを馳せると、橋を行来きした人々、動物がゆらゆらと立ち昇ってくるようで、自分の属している世界観が揺らいでくる気がする。

ざぁざぁざぁざぁざぁ

橋の下を途切れなく、激しく水が流れ、みずの音以外には鳥のなき声、木々が風に吹かれた時に揺れる音のみ。。。

落ち込んだり、嫌なことがあるとこの橋のことを思い出す。

嫌なことが消えるわけではないし、落ち込みからすぐに立ち上がれるわけでもないけれど、そんな悩みが小さく、ほんうとに小さいものに感じられ、重かった何かがふわんと軽くなる気がする。。。

帰国後、本屋でこの橋のことが書かれているガイドブックや本を探したが、見つからなかった。しかし今もこの橋は存在し、人知れず山奥の中でひっそりと時を見守り続けている。。。
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by zefiro04 | 2005-01-14 04:41 | そんな旅もありました
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