伊語とイタリアふつう生活 
by zefiro04
脳柔度
年末の英語の講習会の参加者は、個性的な人物が多くなかなか楽しめた。
その中に、みなから「シィニョ-ラ」と親しみを込めてよばれる、80歳前後の老婦人が参加していた。頭にメガネを粋にのせ、ヒョウ柄の毛皮を着て颯爽と現れ、ガラガラ声で「チャ--オ」と挨拶し、気ままな時間にやって来る。

そんなシィニョ-ラとたまたま席が隣合わせたことをきっかけに、
講師から「わかんないことは彼女に聞いてね」(丸投げかっ!?)と私に任されることに。

シィニョ-ラはフランス、スペイン語は分かるが、英語はエービーシーの読み方も初めてであるとのことで、大学生の補習と化してしまった授業について行くのは当然、困難。。。。
このレベル差で分からないところはバンバン質問しまくりの生徒たちを、新米先生に仕切れようもはずもなく、とりあえず超初心者の質問を答える相手として私を指名した、というわけだ。

ご指名を受けた時は「ヴぇ?!」と声にならない声を発しそうになったが(伊語も英語もまずい私にゃ荷が重すぎる。。)これが意外に勉強になり、おもしろい経験になった。

シィニョ-ラとのやりとりはイタリア語で、主に単語の意味や発音を教えたりする。
英→伊語、その反対もしかりでのやりとりをするので、今までになかった頭の使い方を体験することができた。

このシィニョ-ラ、短気なお方で、思うように理解が進まないと、イタリア人特有のジェスチャ-で5本の指の先端を合わせて上下に揺らし、イライラ感を露にする。

人は年とともにまるくなるというのは、ウソだな。。。
などと、自分の教え方のまずさは棚にあげ、ひとりごちながらシニョ-ラの学習のお供をさせていただいていた。

ある時、「ちょっと、やっぱりこの発音、だと思うのよ。んんん。。テよテ」と何度も読みかたを教えたはずの「The」という発音に納得がいかないとシィニョ-ラが問いかけてきた。
「いえ、です。私は英語ができませんが、これはここでは自信をもってです」の私の答えにいつものイライラジェスチャ-で
「あんたねぇ。日本人だったら、テぐらい読めないと恥ずかしいわヨ!」と一喝されてしまった。。。

目からウロコ。。。

上手く説明できないが、ガツ-ンと衝撃を感じてしまった。
、なんて考えたことなかった。。。テって、お茶のテか。。。

もしかしたら思い込みで、語学に限らず可能性を狭めてしまっていることが沢山あるんじゃないか?そんなところにシィニョ-ラの言葉から考えが行き着いてしまった。。。。

最終日にシィニョ-ラに「なぜ英語を始めようと思ったんですか?」と聞いてみた。

「あんたねぇ、いまどき英語ぐらい話せなくてどうすんのよ」とシィニョ-ラ。
「。。。。。」

年をとっているのは私のほうかもしれない。。。
と変化に弱く頭の固い私を考え込ませてくれる出会いであった。。。
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by zefiro04 | 2005-01-21 23:38 | ひと
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